NO RIGHTのことはNGRAUDERが教えてくれた。V.O.D “SUFFER”のカバーをやっているというのは自分にとって聴く十分すぎる理由になったし、一発で好きになった。このカバーはDEMOという形で公表されていて、TRIPLE Bからアルバムを控えている。ギターはエンジニアとしても多くのAMERICA’S HARD CORE BANDの作品を手伝って居たり、ヴォーカルのやろうとしたバンド(NO RIGHT)を手伝ってほしいという話からバンドに加入したという経緯はTHEE HEART TONESのインタビューとも似ている。友人が教えてくれたNO RIGHTと、AFN ( ラジオ)でたまたま聴いて知ったTHEE HEART TONES。という序文は全く関係ないのかどうかはわからないのだけれど、フレコードの上に置かれたフライヤーを見てなんかそんなことを考えたのでした。

ハードコアパンクシーンに属する立場ではあるけど、No Right Japan Tour 小岩BUSHBASHをセットアップするに至った理由や動機を何かしらの媒体でテキストとして残すのは少し難しく感じてしまう。

直接的な理由はSANDのMAKOTO君からオファーされたから、ではあるけど、それでも受ける以上はNo Rightと言うバンドのキャラクターを踏まえたものにしたいと強く思った。

CAのベイエリアから現れたNo Rightは女性Voを擁したSxEバンドだ。

自分はたまたまBandcampで1st EPを聴き、クラシックなNew School HCを踏襲しつつ現代の感覚で鳴らされる音楽にすぐさまノックアウトされた。

過去の系譜を辿れば名門VictoryからリリースしてたスウェーデンのDoughnuts、ミリタントに且つカジュアルにAnimal Liberationを叫んだGather、近年ではNo Rightと同郷のPunchやScowlも忘れてはいけないし対岸のKrimewatchやFirewalkerも同様に自分をノックアウトし続ける。

そこに「女性メンバーが在籍してるから」と言うバイアスが存在しないとは全く言い切れない。

言い切れないが、現実的に今の社会で圧倒的にマジョリティである自分がやる事で、少しでも性別や人種、年齢といった理由で日々抑圧を感じる人々の負担を減らせるのでは?と思い、今回のブッキングを担当するに至った(ちょっと後付な部分もあるけど)。

とは言えそれは前述の通りMAKOTOくんからの依頼だからって理由はやはり大きいのだけど、後に公開されたエロリンくんによるNo Rightへのインタビューを読んで本音を言えば多少の迷いがあった判断は確信に変わった。

今回出演をお願いした小岩公演の共演バンド、DEATHRO、SHUT YOUR MOUTH、9991は音楽も存在自体も今No Right、そしてBUSHBASHに足を運んでくれるHARDCOREによって日々を照らされてる人達に観てほしいアクトだ。

それぞれの立場や属性、住んでる地域や日々の生活の苦しさ、もしくは楽しさを表現し続ける彼ら/彼女らにはとんでもないエネルギーを常にもらってるし、出演してくれる事を心から嬉しく思います。

そしてDJ Masa Justice (The Breath)とVegan Foodを提供する178くん。

No RightのVoシエラは言う。

「私たちが居場所を探しているときに、ハードコアの音楽が私たちを見つけてくれた」

そんな人達が世界中に存在する。

何より自分自身がそうだし。

普段の生活通りの他者への配慮、思いやりを持ってBUSHBASHに来てくれてNo Rightのライブを楽しんでもらえると嬉しいです。